神代の茶則・茶杓

神代茶則/茶杓 ¥23,000(税込)

 

一度陽の光を失い、地底に眠っていた木が、

今こうして私の手元で優しい光を放っている。


千年以上前に地震や台風などで倒れ、

灰や土砂に埋もれた木が河川工事などで掘り起こされる事がある。
日本では “神代の頃の木” とされ、これらの埋もれ木を

神代木と呼ぶ。


数千年前のモノが外気に触れることなく

水分の多い泥炭質や粘土質の地中に腐らずにいたもの、
土中の鉄分がゆっくりと木の中にしみ込み

木材のタンニンと結びついて独特の色あいに変化したものです。

(中までこの色に染まっているのです。)
 
この道具を作って頂いた時に、
一番最初にお披露目する場を決めていた。
先日三渓園で行われた、東日本大震災復興支援ワークショップでの茶席。
この木のように再び光を取り戻せるようにと願って。

 


何度もディスカッションをして淹れる人のこと、

お茶のことをよく考えて完成したお道具です。
とてもいいお仕事をさせていただいた。
理解する心で寄り添って、
丁寧な仕事をしてくれて、
この木に出会わせてくれた
木工作家の小山さんに感謝。
早く皆さんにもこのひかり。
届けたい。


中国の古い言葉で、
影は光のこと。
二つの世界を知った木で作られたこの茶則と茶杓の銘を

「日影」としたいと思う。

 


小山 剛作
茶則:神代楡(じんだいにれ)
茶杓:神代欅(じんだいけやき)
銘:日影 

 

今回は合計5セット作っていただきましたが、

ご予約分をもって完売いたしました。

どうもありがとうございます。

 

神代シリーズはまた木が出てきましたら取り扱いをいたします。
現在は新しい木のシリーズを制作中です。

今後ともご注目いただけましたら幸いです。

 

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